でっちようかん [日々のこと]

ちょっと前になりますが、夫の実家から『でっちようかん』を送ってきました。
でっちようかん.jpg
大阪・能勢名物、くれべのでっちようかん。
一言で言えば棒状の水羊羹という感じです。
お正月に夫の実家に行くと、必ずこれが出てきます。

でも、正直私は不思議で不思議で…。
私の中でひんやりした水羊羹は夏のもの。
俳句でもたしか水羊羹は夏の季語だったと思います。
さらに言いますと、私の知ってるでっちようかんとは、平たい蒸し羊羹なんです。

調べてみたところ…

私が知っている蒸し羊羹タイプは、京都や滋賀のものらしい。
こちらの名前の由来は、住みこみ奉公の丁稚(でっち)さんが、里帰りのお土産にしたことから。
平べったい形をしていて抗菌作用のある竹の皮にくるまれた蒸し羊羹は、長旅向きだったようです。

そして水羊羹タイプのでっちようかんですが、これは「羊羹として半人前だから」!!
煮詰めが足りない寒天で固めた羊羹=半人前、ということらしいのですが、
このくれベのでっちようかんはとっても有名です。(何しろ『名物』[るんるん]
甘さ控えめでつるんとしてて、すごく美味しいです。
よくある水羊羹とは似て非なるもので、いくらでも食べれそうな代物です。

そして…いくつかの地域で水羊羹は冬の食べ物らしいですね。
寒天を固めて作るわけですから、確かに冬の方が作るのには向いているかも。
能勢は冬場農閑期の仕事として寒天作りが盛んだったそうなので、
そういうことからも冬=寒天が当たり前に根付いているのかもしれません。