3年 [ねこ]

12月16日はネネムの命日だった。
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あれから3年、毎月の月命日にはネネムの骨壺を20分膝に抱き、
年に一度の命日には、一日中、ちょこちょこ骨壺を撫でまわす。

バイト先の社員さんに、
「友達の家で子猫が生まれたの。ね、ね、引き取らない?あと一匹なの。」と言われ、
顔どころか、写真も見ずに引き取ることになったウシ柄猫がネネムでした。
決める時、母に「猫は20年くらい生きるのよ。ちゃんと覚悟をしなさいよ。」と言われ、
その時は、20年なんて遥か先の話のように思ったけど、
ネネムとの19年は私には短く、全然足りなかった。もっとずっと、一緒にいたかった。
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びっくりするほど賢くて、しっかり者で、控えめで、優しくて、
飼う前は、猫とこんなにも分かり合える関係が築けるとは思ってなかったけど、
ネネムは間違いなく私にとって『特別』だったし、それは今も変わらない。
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逝ってしまってからもずっと動かせなかった、ネネムがキャットタワーまで運んだ猫砂は
タネリを迎えるにあたって片付けたけど、絶対に捨てられない。
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もう一度、この背中に抱きつけるのなら、なんだってする。
そう思うけど、この世にいる限り叶わないことなんだってことは、
3年かかってようやく身に染みたように思う。

今年、命日である12月16日の少し前から、ネネムは帰ってきてた気がする。
というのも、先週の中頃、ひょっこりネネムのお気に入りの耳かきが出てきたのだ。
ネネムは耳かきが大好きで、隙をみては舐めまわし、
ふわふわの梵天をケチャケチャにしちゃってたのが一本あって
私は宝物として大事にしていたのだが、
去年のある朝、おそらくはタネリの仕業で行方不明になっていた。
これが突然、掃き出し窓のサッシから出てきたのだ。
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↑ 3年前、旅立つネネムには綺麗な方の耳かきを持たせてあげました。
この1年、毎日何度も窓の開け閉めはしたし、掃除だって多少はしてたのに…
たぶん、ネネムが遊びたくてみつけたんだと思う。

3年目の午後は、ずっとキャンドルを灯して
ネネムがとろけそうにうっとりしてた床暖房をつけて
暖かいリビングでみんなで過ごしました。
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きっと、ネネムもゆっくりできたはず。

骨壺のネネムを膝に乗せているとき、じーっとネム妻を見ていたタネリ君、
さっき、ネネムの写真を見返して大泣きしてたら走り寄ってきてくれたね。
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君もどんどん、
私達にとってかけがえのない、『特別』な君としての歴史を築いていくんだね。
長生きしてね。
ずっと、一緒にいてね。


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